今週のアップデート - 福島の復興と事故責任の所在(2015年8月3日)
アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンク「GEPR」(グローバルエナジー・ポリシーリサーチ)はサイトを更新しました。
今週のアップデート
以前は日本原子力発電に勤務しており、福島原発事故で被災した北村俊郎さんに寄稿いただきました。福島第一原発の南方20キロにある楢葉町に出されていた避難指示が9月5日午前0時に解除される予定です。しかし、現地には課題が山積しています。
今年5月に、女性と原子力をテーマにシンポジウムが行われました。反対の声は女性が多いように思えます。原子力国民会議の播摩奈津子さんに寄稿いただきました。
東電事故で当時の経営陣3人が、以前は見送りになった問題で強制起訴をされます。賛成一色ですが、妥当なのでしょうか。論点を整理しました。
今週のリンク
越智小枝 原子力委員会21回定例会議(15年5月19日)。(会議議事録)福島南相馬市で医療活動をする越智小枝医師の原子力委員会での講演です。事実上の高齢者の「餓死」が出るなど、原発事故による凄惨な状況の分析、そして提言がまとめられています。
日本経済新聞7月31日記事。福島事故における東電の経営陣の強制起訴をめぐる議決と論点を伝えています。
3)世界記録間近、イランの都市で華氏165度(摂氏74度)を記録
ワシントンポスト7月31日記事。世界記録84度に迫るイランの暑さの記事。原題「Iran city hits suffocating heat index of 165 degrees, near world record」。地球温暖化の行き着く先は、このような状況かもしれません。
日本経済新聞8月1日記事。国際原油価格が50ドル台と軟調になっています。イランの核開発の停止と制裁解除の期待が一因です。しかしイラン産原油の大規模な流通は、まだ時期が確定していません。
NHK8 月1日報道。九州電力の川内原発が、新規制基準に適合したとして8月に再稼動の予定です。1年11ヶ月ぶりに日本で原発が稼働することになります。ただし、課題は山積しています。(参考記事「九電川内原発、再稼動へ準備進む」)
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GEPRの14年2月の記事。再掲載。原子力規制委員会の手続きおける、法律上の問題について分析している。違法行為がかなり多い
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電力中央研究所の朝野賢司主任研究員の寄稿です。福島原発事故後の再生可能エネルギーの支援の追加費用総額は、年2800億円の巨額になりました。再エネの支援対策である固定価格買取制度(FIT)が始まったためです。この補助総額は10年の5倍ですが、再エネの導入量は倍増しただけです。この負担が正当なものか、検証が必要です。
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GEPRの運営母体であるアゴラ研究所は映像コンテンツである「アゴラチャンネル」を提供しています。4月12日、国際環境経済研究所(IEEI)理事・主席研究員の竹内純子(たけうち・すみこ)さんを招き、アゴラ研究所の池田信夫所長との対談「忘れてはいませんか?温暖化問題--何も決まらない現実」を放送しました。 現状の対策を整理し、何ができるかを語り合いました。議論で確認されたのは、温暖化問題では「地球を守れ」などの感情論が先行。もちろんそれは大切ですが、冷静な対策の検証と合意の集積が必要ではないかという結論になりました。そして温暖化問題に向き合う場合には、原子力は対策での選択肢の一つとして考えざるを得ない状況です。
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