地球温暖化からアメリカは逃げ出しているか
アメリカ人は暑いのがお好きなようだ。
元NASAの研究者ロイ・スペンサーが面白いグラフを作ったので紹介しよう。
青い曲線は米国本土48州の面積加重平均での気温、オレンジの曲線は48州の人口加重平均の気温。面積平均気温は過去1世紀で緩やかに上昇しているのに対し、人口平均気温はその2倍も上昇している。
なぜこうなっているか理由は様々あると思われるが、どうやら、人々はテキサスやフロリダの温暖な気候に惹かれているようだ。少なくとも、テキサスやフロリダが「地球温暖化で暑くなって困り大挙して人々が脱出する」という事態にはなっていない。
人々は寒い州よりも暑い州に「足で投票している」。
日本ではどうなのだろう?
■
『キヤノングローバル戦略研究所_杉山 大志』のチャンネル登録をお願いします。
関連記事
-
昨年夏からこの春にかけて、IPCCの第6次報告が出そろった(第1部会:気候の科学、第2部会:環境影響、第3部会:排出削減)。 何度かに分けて、気になった論点をまとめていこう。 今回は、環境影響(impact)を取り扱って
-
はじめに インターネットでウランを売買していた高校生が摘発された。普通、試験管に入った量程度のウランを売買するのに国への報告が必要になるとは気が付かないが、実はウランは少量でも国に報告しなければならないことになっている。
-
洋上風力発電事業を巡る汚職事件で、受託収賄容疑で衆院議員、秋本真利容疑者が逮捕された。捜査がどこまで及ぶのか、今後の展開が気になるところである。各電源の発電コストについて、いま一度確認しておきたい。 2021年8月経済産
-
いま国家戦略室がパブリックコメントを求めている「エネルギー・環境に関する選択」にコメントしようと思って、関連の資料も含めて読んだが、あまりにもお粗末なのでやめた。ニューズウィークにも書いたように、3つの「シナリオ」は選択肢として体をなしていない。それぞれの選択のメリットとコストが明示されていないからだ。
-
アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンクGEPRはサイトを更新しました。
-
先月政府のDX推進会議で経産省は革新的新型炉の開発・建設を打ち出したが、早くもそれを受けた形で民間からかなり現実味を帯びた具体的計画が公表された。 やはり関電か 先に私は本コラムで、経産省主導で開発・建設が謳われる革新的
-
アゴラ研究所の運営するエネルギー問題のバーチャルシンクタンクGEPRはサイトを更新しました。
-
「もしトランプ」が大統領になったら、エネルギー環境政策がどうなるか、これははっきりしている。トランプ大統領のホームページに動画が公開されている。全47本のうち3本がエネルギー環境に関することだから、トランプ政権はこの問題
動画
アクセスランキング
- 24時間
- 週間
- 月間