今週のアップデート — 政権交代、エネルギー政策は変るのか(2012年12月17日)

2012年12月17日 13:00

今週のアップデート

1)16日に行われた衆議院議員選挙で、自民党が480議席中、294議席を獲得して、民主党から政権が交代します。エネルギー政策では「脱原発」に軸足を切った民主党政権の政策から転換することを期待する向きが多いのですが、実現するのでしょうか。GEPR編集部は問題を整理するため、「政権交代、エネルギー政策は正常化するのか−自民党に残る曖昧さ」をまとめました。

2)多摩大学名誉学長のグレゴリー・クラーク氏に、「原子力エネルギー、官による規制だけで安全は確保できない」を寄稿いただきました。大震災で無事だった東北電力女川原発と、東京電力福島第一原発の比較から、本当に安全に必要なものは何かを考えた寄稿です。

3)「国連気候変動枠組み交渉の転換点−京都議定書型枠組みの限界と今後の方向性
気候変動枠組み条約の第18回締約国会議(COP18)が12月10までカタールのドーハで開催されました。現在の制度の問題点と、今後の展望について国際環境経済研究所(IEEI) 主席研究員、竹内純子さんに解説をいただきました。

今週のリンク

1)「原発の再稼動で法の支配を取り戻せ」。アゴラ研究所所長の池田信夫氏の12月17日付コラム。民主党政権での原発政策の混乱を「法の支配」の観点から再考するべきという主張です。

2)「COP18「ドーハ合意」の5つの柱」。AFPの12月10日付記事。この会議での合意事項を簡潔にまとめています。

3)「自民党政権復帰 謙虚に実績積み信頼取り戻せ」(読売新聞12月17日社説
読売新聞は、政権交代の理由を民主党の自壊と分析。小政党が掲げた「原発ゼロ」の政策より、自民党のエネルギー政策が「説得力を持った」と指摘しています。

4)「原発 維持へ再稼働前向き 政策「安倍色」に」(朝日新聞12月17日記事
原発を中心に、今後の政策の展開を予想する記事です。

5)日本原電、原子力規制委員会あて「公開質問状」。
原子力規制委員会は12月10日、日本原電敦賀発電所2号機の下に活断層がある疑いがあるとの結論を有識者委員会で認定しました。活断層となれば、原子炉は廃炉になります。

同社は問題の断層について活断層でないと見解で、次の2つの意見を出しました。破砕帯と呼ばれる調査で発見された断層の活動性評価については、原子炉の位置する地層に過去に影響を与えた形跡はないとしています。さらに活断層として同社が認めている近隣の浦底断層と、この破砕帯は過去に同時活動していないし、将来も同時に活動しないとシミュレーションしているそうです。これらを含め、10の項目についての質問を示しています。

原子力規制委員会は、活断層認定に慎重な判断をするべきでしょう。

6)「野田政権はなぜ敦賀原発を「事後法」で廃炉にしようと急ぐのか」。ニューズウィークのウェブ版に掲載された、この問題についての池田信夫アゴラ研究所所長のコラムです。原子力規制委員会の早急な結論、また事後法の適用の問題について取り上げています。

This page as PDF

関連記事

  • 福島第1原発のALPS処理水タンク(経済産業省・資源エネルギー庁サイトより:編集部)
    波紋を呼んだ原田発言 先週、トリチウム水に関する韓国のイチャモン付けに対する批判を書かせていただいたところ、8千人を超えるたくさんの読者から「いいね!」を頂戴した。しかし、その批判文で、一つ重要な指摘をあえて書かずにおい
  • かつて省エネ政策を取材したとき、経産省の担当官僚からこんなぼやきを聞いたことがある。「メディアの人は日本の政策の悪い話を伝えても、素晴らしい話を取材しない。この仕事についてから日本にある各国の大使館の経済担当者や、いろんな政府や国際機関から、毎月問い合わせの電話やメールが来るのに」。
  • 2012年6月15日に衆議院において原子力規制委員会法案が可決された。独立性の強い行政機関である「三条委員会」にするなど、政府・与党民主党案を見直して自民党および公明党の修正案をほぼ丸呑みする形で法案は成立する見通しだ。本来の政府案よりも改善されていると見てよいが、問題は人選をはじめ実質的な中身を今後どのように構成し、構成員のコンピテンシーの実をたかめていくかである。このコラムでは、福島原発事故のような原子力災害を繰り返さないために、国民の安全を守る適切な原子力規制機関の姿を考察する。
  • 英国気象庁の気温測定局のほぼ3つに1つ(29.2%)は、国際的に定義された誤差が最大5℃もある。また、380の観測所のうち48.7%は最大2℃も誤差がある。NGOデイリースケプティックのクリス・モリソンが報告している。
  • 今年も夏が本格化している。 一般に夏と冬は電力需給が大きく、供給責任を持つ電力会社は変動する需要を満たすために万全の対策をとる。2011年以前であればいわゆる旧一般電気事業者と呼ばれる大手電力会社が供給をほぼ独占しており
  • 2024年7月24日各新聞に「原発の建設費を電気料金に上乗せ、経産省が新制度け検討 自由化に逆行(朝日新聞デジタル)」などの報道がありました。 一方、キヤノングローバル戦略研究所杉山大志氏の「電気代が高い理由は3つ:みん
  • IPCCの報告が昨年8月に出た。これは第1部会報告と呼ばれるもので、地球温暖化の科学的知見についてまとめたものだ。何度かに分けて、気になった論点をまとめてゆこう。 大雨についてはこのシリーズでも何度か書いてきたが、今回は
  • カリフォルニア州の電気代はフロリダよりもかなり高い。図は住宅用の電気料金で、元データは米国政府(エネルギー情報局、EIA)による公式データだ。同じアメリカでも、過去20年間でこんなに格差が開いた。 この理由は何か? 発電

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑